2006年"進化"


2006年2月4日
K-1 WORLD MAX 日本代表決定トーナメント
佐藤 魔裟斗
魔裟斗に続き、小比類巻も連覇したので両者とも日本T免除により誰が優勝するかに注目が集まった。
本命は欧州でムエタイのチャンプとなった佐藤嘉洋。
またその他にも新しい顔ぶれが多数出場となった。

一回戦第一試合は安廣とHAYATOのベテラン対決。
魔裟斗と小比類巻がいないのでどちらもなんとしても優勝したいところ。
試合は両者激しく打ち合い、2、3Rに有効打が多かったHAYATOが判定勝利。
初めて準決勝に駒を進めた。

一回戦第二試合は大会最年少の山本優弥とアマチュアボクシング国体3位のTATSUJIの対決となった。
しかし2Rに山本が右肩を脱臼しドクターストップとなりTATSUJIのTKO勝利。

TATSUJIはそのまま準決勝でHAYATOを激しい打ち合いの末判定で下し、
初出場で決勝へ進む。

反対ブロックでは今大会本命の佐藤嘉洋が一回戦に新田を判定で下し、
続く準決勝も上山の試合前から痛めていたヒザにドクターストップがかかりTKO勝利し決勝へ。

決勝はTATSUJIと佐藤のトーナメント初出場同士の対決となった。
3Rすべて佐藤が攻め続け判定勝利。
優勝を飾るとともに、世界大会開幕戦への切符を手に入れた。

スーパーファイトでは、レミギウスがK-1記録となる1Rわずか8秒で我龍にKO勝利。
ブアカーオはザンビディスを完封し勝利。
魔裟斗もイアン・シャファーに完勝。



2月25日
K-1 FIGHTING NETWORK KHAN in BUSAN
世界大会の韓国代表を決める大会が行われ、
イム・チビンが一回戦にチェ・ジョンユン、準決勝にパク・ソンファンをともに判定で下し決勝へ。
決勝でイ・スファンにTKO勝利で優勝。
韓国代表として開幕戦の切符を手に入れた。



4月5日
K-1 WORLD MAX 世界一決定トーナメント開幕戦
魔裟斗 ブアカーオ 小比類巻
魔裟斗、小比類巻、佐藤の日本人エース三人が出場した開幕戦となった。
また、オランダ四天王の一人であるドラゴの参戦など、
2006年になりまた出場選手のレベルが上がったといえる。

○ TATSUJI vs ニック・ゴンザレス ×(判定)
○ アンディ・サワー vs SHINOBU・ツグト・アマラ ×(延長判定)
○ ドラゴ vs オーレ・ローセン ×(判定)
○ 佐藤嘉洋 vs マイク・ザンビディス ×(判定)
○ 小比類巻貴之 vs イム・チビン ×(KO)
○ アルバート・クラウス vs アリ・グンヤー ×(判定)
○ ブアカーオ・ポー・プラムック vs ヴァージル・カラコダ ×(延長判定)
○ 魔裟斗 vs レミギウス・モリカビュチス ×(TKO)

結果だけ見れば全試合本命が勝利したが、
クラウス、ブアカーオ、サワーの歴代王者3人がそろって苦戦を強いられた。
特にサワーとブアカーオは延長までもつれる接戦となったが辛くも勝利。
(ブアカーオvsカラコダ戦は解説の畑山が「これカラコダ(が勝ったん)じゃないですか」と発言するほど)

日本人ファイターは3人とも勝利。
コヒは1、2Rとチビンのパンチに苦しみ、クリンチの注意を何度も出されたが、
3Rにローキックで3度のダウンを奪いKO勝利。

佐藤はザンビディスに何度かパンチをもらったものの、完勝といえる内容で判定勝利。

魔裟斗はレミギウスにTKO勝利。
煽りVでは昔の様に積極的に闘うと言っており、その通りにアグレッシブに闘っていた。



6月30日
K-1 WORLD MAX 世界一決定トーナメント決勝戦
ブアカーオ サワー 魔裟斗
全試合にダウンシーンがあり、とても白熱した大会となった。

一回戦第一試合は魔裟斗vs小比類巻の因縁の対決。
これまでの両者の対戦成績は1勝1敗。この試合で決着が着く。

1Rは互角の内容、やや前蹴りで小比類巻かという展開。
2Rもほぼ互角、パンチのコンビネーションを要所で叩き込んだ魔裟斗がやや優勢か。
3Rに入り、コヒがローキックと前蹴りで序盤ペースを掴むが、
後半に魔裟斗のボディブローに小比類巻の動きが止まり、
ボディをくらってふらついたところに魔裟斗が左ストレートを当てダウンを奪う。
その後も魔裟斗は連打で攻め続け、判定勝利。準決勝へ進んだ。

第二試合はサワーvsカラコダ。
早くも1Rにカラコダがワンツーでサワーからダウンを奪う。
いきなりポイントを取られたサワーは2Rからエンジンがかかり、コンビネーションを多用してゆく。
3Rは両者激しい打ち合い、その中でサワーのカウンターの左フックが決まり、ダウンを奪い返す。
その後は連打連打で攻め続け、TKO勝利。
連覇に向けて準決勝へ駒を進めた。

反対ブロックの一回戦では、
初代王者クラウスがトーナメント初出場のドラゴにダウンを奪われ判定負け。

また、ブアカーオが佐藤にパンチでKO勝利。
収支パンチで有効打を当て、2Rに佐藤の前蹴りを掴んでの左フックで勝負を決めた。
ブアカーオは準決勝へ。

準決勝第一試合は魔裟斗vsサワー、
去年に魔裟斗が負傷しなければ対戦していたので、幻のカードと言われていた。
お互いに得意とする距離が同じで、タイプの似ている両者の対戦。
1Rは互角、2Rに入り両者エンジンがかかり激しいコンビネーションの打ち合いとなった。
そして3Rもそれは続くが、要所で有効打を当てているサワーのペースになり、
試合終了間際に左右のフックでサワーがダウンを奪う。
このダウンが試合を分け、サワーが判定勝利で決勝進出を決めた。

準決勝第二試合はブアカーオvsドラゴ。
試合は終始ブアカーオがコントロールし、2Rには右ストレートでダウンを奪う。
3Rもブアカーオ優勢、そのまま判定勝利。ブアカーオは決勝進出。

決勝は去年と同じサワーvsブアカーオ、
しかし、両者の疲労度は去年とは逆であり、
ダメージの深刻なサワーに対し、ほぼ無傷でスタミナ十分のブアカーオだった。
1Rは両者様子見といった感じ。
2Rに入りブアカーオの攻撃が多くなり、頭をつけた状態からの左フックがヒットし、ブアカーオがダウンを奪う。
このダウンで勢いに乗ったブアカーオはアッパーの連打でで二度目のダウンを奪う。
そしてさらに右ストレートでダウンを奪いKO勝利。
ブアカーオは一年ぶりに王者に返り咲くとともに、MAX初のトゥワイスチャンプとなった。



9月4日
K-1 WORLD MAX 世界王者対抗戦
ブアカーオ サワー
○ マイク・ザンビディス vs TATSUJI ×(判定)
○ 安廣一哉 vs アンディ・オロゴン ×(判定)
× アルトゥール・キシェンコ vs HAYATO ○(延長判定)
○ ファリッド・キダー vs 山本優弥 ×(判定)
○ ブアカーオ・ポー・プラムック vs 宍戸大樹 ×(KO)
○ ドラゴ vs 寒川直喜 ×(判定)
× 須藤元気 vs イアン・シャファー ○(KO)
○ ヴァージル・カラコダ vs 前田宏行 ×(TKO)
○ アルバート・クラウス vs 佐藤嘉洋 ×(判定)
○ アンディ・サワー vs 小比類巻貴之 ×(判定)

ボビーの弟アンディ・オロゴンがK-1デビュー。安廣に判定負け。
19歳のキシェンコがHAYATOと激戦の末延長判定負け。

ブアカーオがシュートボクシング日本王者の宍戸に、左フックでなんと15秒でKO勝利。
この試合でブアカーオが出した攻撃は左ハイキックと左フックのみという内容。

2年ぶりにMAXで試合をする須藤はシャッファーに後ろ回し蹴りでKO負け。

ボクシング日本三階級制覇の前田は、
1Rにカラコダからジャブでダウンを奪い、左フックで二度目のダウンを奪ったかと思ったがスリップの判定。
2Rに入ってもやや優勢だったが、まぶたをカットしたためドクターストップでTKO負け。

佐藤はクラウスに判定負け。

MAXの大会で初めてメインで試合をすることになったコヒも、
1Rこそ優勢だったものの、2、3Rとサワーのラッシュを食らい判定負け。

終わってみれば、この大会で勝利した日本人はHAYATOと安廣のベテラン二人のみだった。



9月16日
K-1 FIGHTING NETWORK KHAN IN SEOUL
2007年の韓国代表を決めるトーナメントの一回戦が行われた。

スーパーファイトではカラコダがイム・チビンに延長の末判定勝利。



12月31日
K-1 PREMIUM Dynamite!!
魔裟斗
魔裟斗が元ボクシングミドル級日本チャンプの鈴木悟にローキックでKO勝利。

この試合、当初魔裟斗の対戦相手は元ボクシング世界王者のチェ・ヨンスだったが、
練習中の怪我により欠場。鈴木は代役として出場した。


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